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今後はジョブ型雇用が中心となると言われています。そして同時に注目されているのがビジネススキルです。
純粋なジョブ型雇用では、職種や担当業務、あるいは役職などのポジションごとに必要な資質を持っている人を選んで雇います。日本では欧米企業のように厳密に適用されるとは考えにくいですが、その傾向は高まると考えています。つまり必要な資質を持つことが、したい業務を担当したり、一定以上のポジションを得ることにつながるのです。そして資質は実際にはスキルと言い換えても良いと考えています。
ビジネススキルは三つのカテゴリーに分類されています。テクニカルスキル、ヒューマンスキル、そしてコンセプチュアルスキルです。
テクニカルスキルの中身は知識や技能です。このテクニカルスキルは三つに分類されます。一つ目は例えば運転免許です。運転免許を持っていなくては運転ができないので、運転が必要な仕事に就くことはできません。二つ目はコンピューター、語学などの資格や検定試験の合格証などです。資格がなければできないわけではありませんが、一定以上の知識や技術を持っていることの証明になります。そして三つ目は業務に必要なノウハウなどです。資格などのように第三者のお墨付きはありませんが、経験から身に付けたノウハウもテクニカルスキルと言えます。
二つ目のヒューマンスキルです。仕事は一人で完結するものではありません。業務上関係する人と適切な人間関係、協力関係を築くことも必要です。チームをまとめたり、プレゼンテーションなどで人を納得させたり説得することも必要です。これらには習得するプログラムもあります。修了証や認定証が助けになる可能性があります。しかし、主に評価されるのは経験や実績です。
三つ目はコンセプチュアルスキルです。これらは主に上級管理職以上で特に必要とされるものです。例えば論理思考、アイデア創造や物事の本質を見極める能力などです。身に付けるためには経験が必要ですし、持っていることを証明するのが難しいものです。証明するために有効なものは経験と実績しかありません。
ヒューマンスキルとコンセプチュアルスキルは主に経験によって身に付けることができるものです。しかし、テクニカルスキルにも同じことが言えます。知識やノウハウを知っていても、技能を持っていても、現場で使えることが重要です。そのためには実践経験を積むことが必要です。
まず担当したい業務や職種があるならば、必要な資格を持ったり、検定に合格することで、その業務や職種に必要なテクニカルスキルを持っていることを証明することが必要になります。そして担当する機会を得たら、経験を積み、レベルを上げ、実績を上げることが必要です。これによって同じ資格などを持っている人との差別化が可能になります。その他大勢のままでは上を目指すことはできないどころか、より可能性のある人や、より給料の安い人にポジションを奪われてしまいます。
もちろん、大きな役割、上のポジションを目指すならば、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルを身に付けなくてはなりません。これらは業務を行いながら、スキルアップを意識しながら経験を積まなくては身に付きません。
一気にジョブ型雇用が浸透するとは思えません。しかし、持っているスキルが担当する業務やポジションを決める傾向が強くなっていくでしょう。これからの時代、したい仕事、目指すポジションを得たいならば、必要なスキルを意識して身に付けることが重要になります。
ジョブ型時代には、自分自身のキャリアのために必要なスキルを選び、主体的に身に付けることが必要です。
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長尾 洋介
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