オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。
転職サイトのコマーシャルが増えている印象です。その中で気になるのが、転職サイトへの登録がビジネスマンの健康診断になるというセリフです。
かつて日本の強みの要因の一つと言われていた終身雇用ですが、今は副作用の方が大きくなっているようです。このトレンドの影響もあるのでしょうが、転職市場が活況のようです。
転職市場では、新卒と違って、同じ会社でも人によって給与などの待遇が変わります。もちろん、会社によって給与水準も違います。どんな会社から興味を持たれるか、どんなポジション、どんな担当職務として求められているかによっても条件は変わります。転職サイトに登録することで、興味を持ってくれる会社があるかどうか、どのような条件で来て欲しいと思われているのかが分かります。これが、ビジネスマンとしての市場価値が分かるということだと思います。
転職サイトに登録し、来たオファーを見ることで、自分の市場価値を知るための一つの材料を手に入れることができます。もちろん、オファーがあったとしても、その条件で採用されるとは限りません。実際に採用に至るかどうか、採用されるとしたらどのような条件かは、面接などを行い、評価した上で、相手が決めるのです。
最初のオファーは、履歴書や職務経歴書などに書かれた情報を元に行われます。もちろん、書かれている内容によって、最初の評価は変わります。オファーを出すかどうかにも影響するでしょう。しかし、書かれている内容を鵜呑みにする会社はほとんどないようです。元々、何をどのように書けば魅力的に感じてもらえるかは定番となっているノウハウです。その上、最近は自分の長所を明確にしてアピールすることが身についている人が増えています。俗っぽい言い方をすれば、履歴書や職務経歴書に書かれていることは、盛っていると思われているのです。
実際に採用を担当している人の話では、履歴書などに書いてある通りの実務能力のある人はほとんどいないそうです。資格などを持っていても、基本的な知識はあっても、そのままでは使いものにならないことも少なくないようです。基本的な知識があることは、無い人よりも評価は高くなるそうですが、資格を持っていなくても実務能力のある人の方が最終的には良い条件を提示しているそうです。
採用する会社が求めているのは実績、実務能力です。そして将来性や潜在的な能力です。盛っても見透かされます。そのため、資格や実務経験などで魅力的なものを書いてあっても、オファーはあっても採用には至らないことが多いのが現実です。
転職するつもりがなくても、登録することで自分のビジネスマンとしての市場価値が分かるとか、健康診断みたいなものというのは、転職サイトが登録者を増やすための営業トークでしかない気がしています。
このブログで何度も書いていますが、知識やスキルだけでなく資格も実務経験を積み、現場で活用し、成果が出せて初めて価値があります。肩書きや経歴も同じです。
これからの時代は転職が今以上に一般的になるでしょう。より高いポジション、より良い条件で採用されるだけでなく、よりやりがいのある仕事を求めて転職するためにもビジネスマンとしての市場価値を上げることに取り組むことは良いことです。そして、そのためには自分の価値に影響を与える、本当に評価される能力とは何かを理解しておくことが重要なのです。
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長尾 洋介
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